日本での麻酔を使った無痛分娩
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日本では、産婦さんが陣痛の痛みに耐えて赤ちゃんを産むことが当然のような風潮がありますが、痛みを我慢することが母体にとって良いことなのかという疑念を抱いている人も最近では少なくないようで、麻酔による無痛分娩を経験したお母さんからの体験談を聞く機会も増えてきているようです。
アメリカでは無痛分娩が非常に普及しており、60%以上の赤ちゃんが無痛分娩によって誕生しています。日本ではアメリカほど無痛分娩は普及していませんが、日本での麻酔を使った無痛分娩の主なものは「硬膜外麻酔」となっているようです。
硬膜外麻酔は局所麻酔の一種で、下半身の知覚神経をブロックすることで、鎮痛効果を発揮することになります。最初に腰椎の中にある硬膜外腔という空間に細いカテーテルを留置して、分娩が終了するまでそのカテーテルから局所麻酔を投与するのが、硬膜外麻酔による無痛分娩となります。
無痛分娩の赤ちゃんへの影響
麻酔を使用する無痛分娩で最も気になるのは、やはり生まれてくる赤ちゃんへの影響でしょう。赤ちゃんの身体に異常がないことを確認するために、赤ちゃんの心拍数、呼吸状態、筋緊張、皮膚の色、反射をそれぞれ0点,1点,2点で採点する「アプガースコア」という方法を用います。また、赤ちゃんの覚醒状態や周囲の状況変化に対する的確な反応、無意味な刺激を繰り返した時の反応や総合運動、反射運動などを調べたりして、赤ちゃんの状態を総合的に評価します。
硬膜外鎮痛法が使われ始めた当初は、アプガースコアなどの評価点数が自然分娩の赤ちゃんに比べて低いことが報告されていましたが、現在では評価点が低くなると判断された薬は使用されなくなってきているため、赤ちゃんへの影響はほぼゼロと考えてよいようです。
麻酔分娩を行なった産婦さんの母乳の麻酔薬濃度を測定してみると、数時間から6時間後には極めて少量しか検出されていないため、母乳を介して麻酔薬が赤ちゃんの体内に入ってしまうという心配は必要ないようです。